あの仔の里親になるには・・・
私たちは、まずチェレステのことを想った。
チェレステは一人っ子。
甘えん坊だし、他の犬と何かを争い合ったこともない。
犬嫌いではないが、小さなあの仔を
受け入れて生活できるのか。
次に、あの仔の病気リスクのこと。
未熟児となれば、どんな疾患を抱えているか
見当もつかない。
もちろん、どんな障害を持っていようと
この仔たちは幸せになる権利がある。
でも、その権利を守るために必要なのは
愛情と、そして何よりも経済力。
愛情だけでは生き物と暮らすことはできない。
保護団体では、里親候補に一定期間の
トライアルをさせてくれるとのこと。
12月10日、私たちと小さな天使の
2週間のお試し生活がはじまる。
チビステ(仮名)、初めてのチェレ邸に。
チビステは大型犬と暮らしていたためか
肝が座っている。
新しい家にも物怖じせずに
未熟児とは思えないハイパーぶり。
チェレステはどうしたらいいのか
わからないのか、自分のテリトリーを侵害されたというのに
大好きなオモチャもお気に入りのイタホイも
全て譲ってしまう。
チビステは遊びたい盛りなので
ちょっかいを出すのだが、チェレステは戸惑いを見せ
ストレスを感じていることがわかった。
先住犬をまず優先してあげることを心がけ
初めの数日は距離を置いていた二匹に
少しずつ変化が見られてきた。
今まで全てを譲っていたチェレステも
それなりに吠えて唸って主張するようになり
いい兆しも見えてきた。
それでもやはりストレスを抱えていたのだろうか。
トライアル開始から10日を過ぎたころ
チェレステは体調を崩した。
↑お気づきでしょうか、右の白い脚。実はチビステのです。
チェレステを大切に思うからこそ、
一連の様子に胸を痛める私たちは
葛藤するも、それでも犬の関係は犬同士に
任せるのが一番なのだと言い聞かせ
流れを見守った。
トライアルも終わりの頃
まだまだ関係は微妙だが
二匹の距離がぐっと近づいてきたことに気づいた。

トライアル13日目。
さぁ、そろそろ決断をしなければならない。
-つづく-
可愛いお嫁さんだったら
もっとスムーズにいったでしのに。

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